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理事会声明 「横浜の文化・歴史をカジノで汚してはならない 横浜市へのカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致に反対する」

横浜の文化・歴史をカジノで汚してはならない

横浜市へのカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致に反対する

 

 横浜市は8月22日、カジノを含む統合型リゾート(IR)を誘致すると発表した。これに先立ち、6月下旬に市内4カ所で「平成30年度IR(統合型リゾート)等新たな戦略的都市づくり検討調査(その4)報告書に関する市民説明会」を開催していた。この調査報告書作成にあたって12の企業が情報提供を行っている。この時点で、林横浜市長はIR誘致については、まだ白紙としていた。にもかかわらず、横浜市はIRについて企業も巻き込んで着々と調査を進めていたことになる。説明会に参加した市民から、「IRありきの報告書ではないか」「ギャンブル依存症が起きることが分かっているのになぜIRなのか」など批判の声が殺到した。

 そもそも日本ですすめられようとしているIRは、カジノを有し、その利益からIR全体の施設の運営費や自治体への財政収入に充てるとしている。つまり、ギャンブルで市民や観光客から巻き上げた金を財源にするという仕組みだ。

 ギャンブル依存症に対して神奈川県精神神経科診療所協会は、強く警鐘を鳴らしている。

 まず、「カジノがある地域ではギャンブル依存症の患者が増える」「ギャンブルにアクセスしやすいほどギャンブル依存症の患者が増える」ということだ。特に24時間運営されるカジノではその危険性も高くなる。つまり、地元にカジノができればその地域にギャンブル依存症患者が増えることになる。さらに、ギャンブルにより依存症患者は経済的破綻をきたしやすいのは周知の事実である。

 IRがカジノを財源にして運営され、横浜市の財源にもなるのであれば、市民生活を破壊することで財源を確保することになる。このような構図は在ってはならない。

 横浜市は近代に開港都市として発展してきた。日本で日刊新聞、ガス灯、ビールその他さまざまなものを生み出してきた都市だ。本来、観光都市というならその都市の自然、歴史、文化等に根差した「独自の価値」が重要だ。横浜市にはその価値はあると考える。その活用をIRに頼るのではなく、市民の叡智を絞って、健康で文化的な観光都市を作るべきだ。

 市民の健康をカジノで損なわせてはならない。横浜の文化・歴史をカジノで汚してはならない。

 我々、医師・歯科医師は、地域住民の健康を守る観点からカジノを含むIR誘致に強く反対する。

 

2019年8月22日

神奈川県保険医協会第29期第4回理事会