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不要論や違憲性など意見噴出 メリット論の欺瞞を暴く シリーズ講座「マイナンバーを斬る」第3弾を開催しました

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 神奈川県保険医協会・医療情報部は2015年6月5日、シリーズ講座「マイナンバーを斬る」の第3弾を開催しました。 「マイナンバーが医療に及ぼす影響とは-院長の責務と対応/医療情報の未来-」と題し、 田辺・協会医療情報部長が講演、当日は会員、市民、マスコミなど55名が参加しました。

 

 田辺氏ははじめに、マイナンバー制度の概要や開始までのスケジュールについて解説。10月に個人番号の通知(世帯毎の郵送)、来年1月の運用開始と同時に写真やICチップ付きの 「個人番号カード」が個人の申請に基づき任意交付されることを詳述しました。 

 

 次に、国民にとってマイナンバーのメリットがどれほどあるのか、政府の広報チラシを用いて追及。政府広報では、(1)各種申請での添付書類の減少、(2)行政の効率化、(3)災害時の行政支援での活用、(4)正確な所得把握による公正・公平な社会の実現-の4点をメリットとして紹介していますが、氏はこれらに対して、(1)各種申請は多くの公民が一生涯で数回しか行わず、メリットとは呼べない、(2)市町村は独自システムを構築し、既に効率化している、(3)マイナンバーがなければ被災者支援がされないとは考えにくい、(4)海外口座や不動産等の資産情報はマイナンバーの対象外で、正確な徴税は不可能-と政府広報の欺瞞を指摘しました。

 

 続いて、医療機関の対応について、 2016年1月より、従業員やその扶養家族の個人番号の収集・管理、源泉徴収票等の法定調書への記載等が責務として課せられますが、マイナンバー付きの個人情報は「特定個人情報」と位置付けられ、取扱いは一般法の個人情報保護法よりも厳格に規定。その上で、収集、管理、安全措置等に関する具体的な対応法を詳述しました。

 

 

 また、今国会で審議中のマイナンバー法改定案についても言及。法案が可決し、特定健診情報がマイナンバーの対象となれば、政府は次第にカルテレベルの医療情報までマイナンバーの対象に拡大していく。そうなれば医療機関は否が応でも患者の個人情報を取扱うことになり、過大な責務と負担を強要される。更に、政府は健康保険証と個人番号カードの一元化を画策。これにより医療機関はレセコン等の常時オンライン化を余儀なくされ、医療情報が医療機関から直接吸い上げられるシステムが作られることになる。「医療情報がマイナンバーに紐付けば、政府・財界が医療費抑制や医療市場化のために利活用する仕組みが出来てしまう」と警鐘を鳴らしました。

 

 フロアからは、マイナンバーの必要性の疑問や制度の違憲性等、 多数の意見が出されました田辺氏は、「年金情報の大量流出問題により、国民もマイナンバーの漏洩リスクに気付いた」 と指摘。 その上で、制度阻止を要求する好機であり、協会としても全力で運動に取り組むと主張。参加者への運動協力をお願いしました。