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マイナンバー違憲訴訟・神奈川 第3回口頭弁論が開かれました

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 国に対しマイナンバー制度のプライバシー侵害等を訴える「マイナンバー(共通番号)違憲訴訟・神奈川」の第3回期日(口頭弁論)が2017年2月9日、横浜地裁で開かれ、原告、傍聴者、原告代理人(弁護士)など約70名が参集。神奈川県保険医協会からも原告の役員と事務局が参加しました。

 

 当日は原告側が提出した2つの準備書面について、原告代理人4名が意見陳述しました。

 はじめに、住基ネット最高裁判決を踏まえ陳述。住基裁判でのプライバシー権の限定解釈の問題、国が主張する制度目的論の実質性の低さ、マイナンバー担当の元行政職員による個人情報への不正アクセス・住居侵入など、制度悪用はすでに起こっており、プライバシー権保障は破綻していると主張しました。

 

 続いて、マイナンバーの根幹となる「情報提供ネットワークシステム」が国の管理下にあることの問題を指摘。国がいつでも個人情報にアクセス、名寄せできる状況は国民を委縮させ、個人の自己決定や表現の自由を困難にし、民主主義の危機を招くと主張しました。また、システム管理を第三者機関が担うオーストリアと比較。国が直接管理することはプライバシー保護の観点からは致命的な欠陥だと強調しました。

 次に、原告代表(税理士)が税理士と国民の立場から、マイナンバーを提供する勤労者の立場を代弁しました。番号の提供拒否に対する罰則はないが、経済的な力関係により事実上強制的に提供させられているのが実情だと説明。事業者側もマイナンバー収集は押し付けられた業務で、本音は「やりたくない」という現場実感を報告しました。

 また、税分野のマイナンバーの取り扱いでは、番号を記載する書類を限定する方向にあると説明。番号を物理的に人目に触れさせない保護対策として理解できるとしました。一方で、利用範囲を民間にまで拡げようとする国の指針は、二律背反の状況を生じさせていると指弾しました。

 

 裁判長は、3回の期日で原告側の主張は概ね出されたと判断。国に対し次回までに答弁を提出するように求めました。原告代理人は、「主張の骨格は出したが、事故事例や海外との制度比較など、今後も意見陳述していく」と伝えました。

 

 閉廷後は報告集会を開催し、45名が参加。次回期日の日程(5月18日)などを確認しました。