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マイナンバー違憲訴訟神奈川 全国最多201名の集団訴訟 横浜地裁に提訴しました

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 マイナンバー制度はプライバシー権を侵害するとして、2016年3月24日、県内住民を中心に201名が国に対して個人番号の収集・利用停止等を求める訴えを横浜地裁に起こしました。

 当日は名古屋・福岡でも提訴。すでに昨年末、東京など5地裁で一斉提訴されており、この「マイナンバー(共通番号)違憲訴訟」は全国8地裁での裁判闘争となります。

 なお、原告数は神奈川が全国で最多。神奈川県保険医協会からも役員・会員・事務局員等20名が原告になるなど、全面的に支援しています。

 

 当日開かれた記者会見では、訴状等について弁護団の小賀坂徹弁護士が説明。

 小賀坂氏は、マイナンバー制度の最大の問題点は個人情報の漏洩の危険にあるとし、昨年の年金情報流出を引き合いに、中小の事業者も従業員等の個人番号収集・管理を強要されることから、漏洩リスクは飛躍的に高まる。昨年10月の施行直後から事故や事件、システム障害が頻発しており、「危険はすでに現実化している」と指摘しました。

 また、ネットワークの選択・利用は個人の意思によるもの。本人の同意なく個人情報をネットワークに取り込み、紐付け・マッチングすることは、憲法13条が保障するプライバシー権、自己情報コントロール権の侵害に他ならないと強調。裁判では様々な立場や角度から問題点を豊かに語り、国による個人情報の管理・利用の範囲や内容をどこまで認めるのか等、「個人と国家の関係性について問い直したい」と説明しました。

 

 次に、原告の一人で横浜市民の宮崎俊郎氏が発言。制度の全貌が見えず、「漠然とした不安が拭えない」と懸念を示しました。また、制度拡大とともに個人番号の提示や記載、個人番号カードの所持が徐々に強制され、「拒否する者は"非国民"として扱われる可能性もある」と強調し、訴訟という手段で抵抗したいと述べました。

 

 記者からは、住基ネット裁判の最高裁判決との比較や、多くの原告が集まった要因等について質問が寄せられました。

 小賀坂氏は、住基ネットは対象が基本4情報に限定、紐付け・マッチングしないこと等から合憲判決が下されており、「マイナンバーは紐付け・マッチングを目的とした制度。住基ネットの最高裁判決に照らしても違憲性が高い」と回答しました。また、201名もの原告が集まったことに驚きを示しつつも、「マイナンバーに不安や不満を持つ人が潜在的に多くいることを物語っている」と説明しました。

 なお、当日の模様は、NHK、TVKをはじめ、毎日、読売、朝日、神奈川、日刊ゲンダイ各紙が報じました。

 

 会見終了後の集会では、原告の一人として藤田協会理事が発言しました。特定健診情報がマイナンバーの対象となることで、開業医が何らかの形で制度に巻き込まれるのではないかと懸念を示しました。

 また、税や公的保険など、マイナンバーで管理する「お金の出入り」の情報を使って社会保障給付を負担の範囲内に抑制するという、政府・財界が2001年から提唱する「社会保障個人会計」が導入される危険性を示唆しました。

 この他、憲法学者や社労士、損保代理店経営者など、様々な職種・立場の原告からマイナンバーの問題点、訴訟に向けての意気込みが述べられました。

 

 最後に、今後の予定について、裁判の第一回目は5月下旬となる見通しで、5月20日に協会会議室で決起集会を開催することが報告されました。