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マイナンバーで監視強化に シリーズ講座「共通番号制を斬る」第1弾を開催しました

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 神奈川県保険医協会・医療情報部は共通番号制の2015年10月施行、2016年1月の運用阻止に向け、会員、市民への問題提起を目的にシリーズ講座「マイナンバーを斬る」を企画しました。

 その第1弾として2015年4月10日、自治体情報政策研究所・代表の黒田充氏を講師に迎え、「マイナンバーの目的は何か-社会をどう変えるのか-」と題し講演を開催、会員、市民、マスコミなど34名が参加しました。

 

 黒田氏ははじめに、マイナンバーの制度概要等について説明。特に個人の申請に基づき任意交付される「個人番号カード」(ICカード)について、個人番号は社会保障、税等の申告書類への記載が義務付けられるため、国民は行政機関や雇用主等に自らの個人番号の告知と告知した番号が本人のものかを証明する義務が生じるとし、この2つを同時に行うためには、国民は個人番号カードを持たざるを得なくなると指摘しました。また、今後各種窓口での本人確認作業は、券面確認だけでなく電子証明書の読み込み、ネット回線を経由しデータマッチングによって行われることになり、将来的にはネットバンキングやオンライン取引、ネット通販等、民間分野でも強制的に利用させられるようになると強調。漏洩や流出、なりすまし等の危惧や監視社会化を招くと懸念を示しました。

 

 次に、監視の定義について、監視とは「配慮」と「管理」の両義性により成り立ち、そのためには詳細で正しく新しい個人情報が必要になる。政府が施行を待たずマイナンバーの拡大法案を今国会で成立させようとする狙いは、この点にあると指摘しました。マイナンバーによる制度の高い個人情報の一元管理により、政府・財界による国民監視が強化、(1)個人の特定性、(2)個人のプロファイリング、(3)分類・選別・等級化、(4)排除―という国民をコントロールするためのシステムが構築されることになると警鐘を鳴らした。

 

 最後に、マイナンバー推進者の様々な思惑が複雑に交錯し、推進側の意図を超えて暴走する恐れがあると指摘し、マイナンバーが日本の社会を根本的に変えてしまう危険性もあり、「名前よりも番号、本人よりもデータが優先する社会」がいいのかと問題提起、想像力を逞しくすることが肝要だと締めました。

 

 会場からは、マイナンバーを施行させないための具体的な取り組みについて質問があがり、黒田氏は国民の反対によって総背番号制を廃止させた英国の例を紹介し、全国各地での裁判闘争など、今後の運動次第では制度廃止も不可能ではないと強調しました。