窓口3割で患者負担は過重となり、治療中断や受診手控えが目立つようになりました。負担金の未収金は80億円に上り、医療費による自己破産も多くなっています。神奈川県保険医協会は、この現状を打開するため、「窓口負担の解消を求める『ゼロの会』」(愛称:「ゼロの会」)を今年1月に発足、このたびホームページを開設しました。この会では必要な医療を保障した健康保険法の原点に立ち返り、窓口負担ゼロ割の実現の一点を目標とします(詳細は『アピール文』 『Q&A』をご参照ください)。
「ゼロの会」のホームページへは、当ホームページの画面左側にある「ゼロの会」のバナーボタンからアクセスできます。ぜひご覧いただきたいと存じます。
2002年に患者負担が3割となって以降、循環器系疾患の受診手控えや、糖尿病の自己注射患者の治療中断などが続出。これに「格差社会」の深刻化が重なり、歯科でも国保患者の中断が出はじめています。保険医協会は、これまで医療の質・安全・安心の向上のため、ヨーロッパなみの医療費水準を提唱し運動を展開してきました(ヨーロッパ諸国では患者負担は原則無料)。しかしながら、過重な窓口負担は、医療費総枠の拡大と相容れないものとなっています。
保険医協会はこの現状を踏まえ、患者救済を最優先課題と位置づけ、患者負担の「解消」を目指すこととしました。そのため賛同呼びかけのアピール文を作成し、このほど「ゼロの会」を発足しました。この運動は負担の「軽減」ではなく「解消」を目標にしている点がポイントです。アピール文は、この間、300名を超える著名人に送付、賛同や意見など大きな反響を得ています。
「ゼロの会」では現在、医師・患者・家族、一般向けにカラーリーフレットを作成し、希望者に配布しています。社会保障構造改革の流れを大逆転するため“患者負担ゼロ”の世論形成へ是非、ご支援・ご協力をお願いいたします。