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行政指導の在り方変えよう  保険医訴訟支援 7.3全国集会を開催

20100703.JPG 2010年7月3日、東京・砂防会館において、指導・監査・処分取消訴訟支援ネットと保険医への行政指導を正す会の共催により「保険医訴訟支援―7・3全国集会」が開催された。当日の参加は80名で、神奈川県保険医協会からは役員2名と事務局3名が参加した。

 はじめに「保険医登録取消処分等に関する甲府地裁判決の報告と制度上の問題」と題して、溝部訴訟の弁護士である石川善一氏による報告が行われた。氏は、保険医の指定や取消を行う地方社会保険医療協議会の委員を辞して、溝部医師の支援にまわった。

 溝部医師は、無診察投薬等を理由に05年に保険医療機関・保険医指定の取消処分を受けた。その後、患者会の後押しもあり、処分取消を求め甲府地裁へ提訴。甲府地裁は、山梨社会保険事務局(当時)の取消処分を違法とする判決を下している(同事務所はその後控訴)。

 石川氏は、今判決の大きな意義として、裁判所が行政側の裁量権逸脱と判示した点を強調。裁判所は、個別指導の中止後に即監査に移行、取消処分とした行政側の手続きを問題視し、(1)個別指導後の原告の改善度合いの考慮・確認がなかったこと、(2)原告が行った不正・不当請求も経過観察や再指導にとどまる場合があること、(3)取消以外の処分も考えられた―と判断し、行政の裁量権逸脱を指摘した。

 しかし氏は、本判決にも限界があるとし、裁量権逸脱の判断は担当する裁判官により判断が大きく異なることを指摘。原告側は裁量権逸脱以外にも多くの違法性を主張したが、甲府地裁では認められなかった。要するに裁判官の判断により、今判決とは反対の結果になることは十分に考えられるとし、東京高裁の審議に向け更なる理論構築を行うとした。

 最後に、現在の指導・監査の問題点として、保険医取消処分には法律による縛りがなく、厚労省が自ら定めた省令に違反したと判断するだけで、保険医取消処分が可能であることに言及。地方社会保険医療協議会の審議・議決が適正に行われるため、例えば保険医が出席できるなどの制度的仕組みを策定すること等が重要であると説いた。 

 

神奈川県保険医新聞より抜粋

(2010年7月25日・第1798号)