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抗議声明 「辺野古の新米軍基地の建設強行に抗議し、海底ボーリング調査のための掘削作業の即時中止を求めます」

内閣総理大臣 安倍 晋三 殿

沖縄県知事 仲井真 弘多 殿

 

辺野古の新米軍基地の建設強行に抗議し、

海底ボーリング調査のための掘削作業の即時中止を求めます

 

2014年9月11日

神奈川県保険医協会第26期第22回理事会

 

 沖縄県名護市の辺野古沿岸部への新基地建設に向け政府は8月18日、立入禁止区域を示すブイの海上設置作業を強行。本体工事に向けた海底ボーリング調査のための掘削作業を、抗議する市民を強制排除し着手しています。しかし、世論調査では沖縄県民の8割もが県内移設に反対し、掘削作業を中止すべきと回答しています。また、地元名護市でも今年1月の市長選に続き、今月7日に投開票が行われた市議選でも、辺野古への基地移設に反対する議員が過半数を占めるなど、民意は明らかです。

 

 埋め立て予定地の辺野古沖は、悠久の時代から珊瑚礁が広がり、恵みを湛えてきた美しい海です。そこは、また、沖縄本島でも数少ない海藻の豊かな海であり、絶滅危惧種のアオウミガメが回遊し、ジュゴンが生息する海域です。沖縄のジュゴンは、戦前から国の天然記念物として保護指定されていましたが、1998年に辺野古漁港沖合で確認されるまで、絶滅したとみられた時期もあった世界的にも極めて貴重な野生生物です。

 しかし、新基地建設となれば掘削調査、浚渫や埋め立て工事で珊瑚は傷つき、また、新基地が出来上がれば、海上滑走路により海への陽射しが遮られ、航空機の洗浄などによる汚水や油等が海を汚し、ジュゴンの餌場である藻場や珊瑚礁が荒れ果ててしまいます。

 

 生物多様性の保全の見地からも、多くの希少種や絶滅危惧種が生息する沖縄において、このような基地の建設は、地域の生態系を大きく変え自然環境の破壊につながるものに他ならず、断固反対します。

 

 我われは、沖縄県に対して辺野古沖の埋め立て承認を直ちに撤回するようを求めます。そして、政府に対しては民意を無視した掘削作業の強行に抗議し即時中止を求め、また、新基地建設計画の抜本的見直しを強く求めるものです。