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医療運動部会長談話 「"医療破壊"をあざ笑う、政府・与党の強行採決に断固抗議する」

"医療破壊"をあざ笑う、政府・与党の強行採決に断固抗議する

 

神奈川県保険医協会

医療運動部会長  池川 明


 本日(5月17日)昼、衆院厚生労働委員会で医療「改革」関連法案が、怒号の中、与党により強行採決された。日本の医療の将来を左右する12本の法律を一挙に改定するにもかかわらず、審議時間が僅かに40時間で審議を打ち切った。これは4年前の健保3割負担の審議時間、56時間に比べても異常なスピードである。われわれは、この暴挙に断固抗議するとともに、怒りを禁じえない。

 

 しかも、本日の委員会では総括質疑に立った小泉首相、川崎厚生労働大臣、補佐役の厚労官僚は、野党の質問に誠実に応えず、国民を愚弄する発言、対応を繰り返した。

 とりわけ、医療費削減・患者負担増の前提である医療費推計に関し、厚生大臣経験者である小泉首相は推計の方法すら「知らない」と平気で答弁。川崎厚生労働大臣は、従来、直近5年間の平均伸び率で機械的に試算してきたにもかかわらず、今回のみ賃金・物価の伸び率が下がっているので、恣意的に直近ではない期間の数字を使って推計したと答弁。法案への責任の無自覚ぶりにはあきれるばかりである。

 また、産科・小児科・救急医療の現場の崩壊、医療事故への国の無策、格差社会の拡大の下での無保険者増加と巨額の未収金、医療機関の経営難などの解決を求めた国民の生活に寄り添う野党の質問に対し、現場実態への的確な認識はおろか質問の趣旨を全く理解しない答弁の繰り返しに首相、厚労大臣は終始した。

 それどころか、野党が首相、厚労大臣に対し事前に質問通告している事項について、確答をせずに質問時間を費やし、しかも補佐役の厚生官僚がこれに乗じるなど、国民の命と健康にかかわる審議の場を徹底して愚弄し続けた。

 

 このような国会審議の下、今後10年間の医療を決定づける法案が委員会を通過したことは慙愧に耐えない。今法案は国民の享受する医療の将来ビジョンは何も出されておらず、健康づくりの企業への丸投げなど、問題があまりにも多い。くわえて法案の内容は極めて不明瞭で、政省令つまりは官僚の裁量に委ねる部分が多すぎる。

 

 われわれは、この医療費抑制のみを主眼とする欺瞞に満ちた法案の、参院での廃案を強く求めるものである。

2006年5月17日