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医療運動部会長談話 「世界一の医療制度を守りぬきましょう!」

世界一の医療制度を守りぬきましょう!

 

神奈川県保険医協会

医療運動部会長  池川 明


 国会では医療「改革」法案の審議が始まりました。今法案は、日本の医療を、市場原理のアメリカ型医療とするのか、アクセス制限のあるイギリス型医療とするのか、それともコストパフォーマンスが世界一の日本の医療制度を守るのかが、大きく問われるものとなっています。

 

医療機関リストラが狙い

 第一線医療にとっては、診療所の再編、地域医療体制の転換が法案に盛り込まれました。既に診療報酬で制度化された、在宅療養支援診療所は、全国1万ヶ所と想定されており、在宅分野での系列化・集団化、24時間対応が企図されています。
またガン、糖尿病など8疾患別に、医療機関の系列下、ピラミッド型再編が計画されています。とりわけ、「集約化」の名の下、産婦人科、小児科を拠点病院に集中させる施策は、科目の地域空白が深刻化するおそれがあり、危険です。福島県での産婦人科医の医療事故への警察介入も、これを後押しするものと目され、看過できません。

 問題根本は、欧米水準に比して12万名不足している、絶対的な医師不足と、過密・過重労働の放置にあります。

 加えて、法案では医療機関の開設者が国民年金保険料を滞納している場合に保険指定の更新をしないと、淘汰策も入りました。レセプト並みの領収明細発行を射程に入れた点数の電子加算も同様です。レセ電算化はIT戦略本部の筆頭課題となっているウラ事情は、あまり指摘されていません。

 過去最大3.3%(医科・歯科ともに本体マイナス1.5%+薬価等マイナス1.8%)改定は、経常利益の7割カットに相当し、経営への打撃は誰もが痛切です。

 高齢者の窓口負担を段階的に対象をわけ2割、3割とし、脆弱な年金から保険料を天引きする計画も、現場からみれば「むごい」の一言に尽きます。

 有価証券を発行できる社会医療法人の新設、民間医療保険の市場を拡大する混合診療の法制化(保険外併用療養費)など、問題山積です。

  

医療費削減のみが目標

 この法案には、安全、安心、納得の医療をどう作るかの視点や方法論はなく、明確なのは医療費抑制とその目標値のみです。そのための「医療費適正化計画」の策定を県に義務付けします。法案の概要説明でも、医療費適正化がトップ項目ですので、明らかです。

  

運動で確実に状況は変化

 この法案の廃案に向け、昨年取り組んだ署名は7300筆を超え、千葉・浅尾両議員(民主)に紹介議員に受諾いただき国会に提出いたしました。募金42万円とあわせ、ご協力いただいた会員の皆さまには厚く御礼申し上げます。

 この間、神奈川協会発のクイズハガキは全国33協会420万部の配布となり、医療費水準の諸外国比較が朝日新聞などに登場するまでなりました。また当協会の混合診療マンガパンフ3万部配布の影響もあり、「お金で治療に差 認めますか」との見出しを混合診療の特集で、朝日新聞が打ったほか、政府の改革前提2025年の医療給付56兆円が過大との指摘も朝日新聞が取上げ、民主党が国会で追及し推計値は確立したものでないことが明らかになりました。さらには、医療特区では協会の情報をもとに共産党が追及し、大臣が安全性確認はしていないと、明確にさせています。

 このように、神奈川協会は、様々な活動を通じて変化を作りだしてきました。

 今、当協会ではこの法案の欺瞞性を多くの人々に知らせ、国庫負担の医療への増額を求めるリーフ「I LOVE 公的保険」の大量普及を行っており、既に8万部を配布しました。会員の方々からは「医療制度を患者さんと一緒に考えるバイブル」と好評です。無料配布していますので是非、事務局までお申し付けください。

 

2006年4月5日