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「被災医療機関の診療再開へ早急に助成金支給を求める要望書」を提出しました

 神奈川県保険医協会は2011年5月19日、下記の要望書を政府等に提出しました。

  

厚生労働大臣

細川 律夫 様

被災医療機関の診療再開へ早急に助成金支給を求める要望書

神奈川県保険医協会

理事長  池川 明


 東日本大震災から早くも2か月が経過いたしました。いまだ安否確認もままならず、避難所生活、避難生活を余儀なくされている方が多くおられます。被災地は瓦礫や汚泥の撤去、ライフラインの回復など依然とままならず、復興どころか復旧すらも遠い状況です。

 

 このような下でも、生活再建、自立に向けた努力が徐々に始まっております。

 

 医療においては、災害医療、避難所医療から通常医療への切り替えの移行期にあり、地域医療の再建に向け動き出しております。具体的には全壊・浸水した医療機関の2階を使っての診療、自己資金により開設した仮設診療所での診療も始まっております。

 

 当会ではこの間、被災地支援で岩手県の各医療機関を訪問しておりますが、津波被害のあった岩手沿岸部の医療機関の7割が自院・仮設診療所で診療を再開し、2割が仮設診療所を準備・検討しております。実に9割が被災地での診療再開、元の場所での再開を期しており、この岩手県医師会の調査は、NHKの地元ニュース「おはよういわて」(5月13日)でも報じられております。被災された医師たちは異口同音に「町を見捨てない。必ず町の再興とともに生きる」と決意されております。

 

 しかしながら、これらは全て自己資金による診療再開であり、地域医療再建のために、いまだ実効性のある「支援」が国から届いておりません。

 

 5月2日、第一次補正予算が成立し仮設診療所50か所の建設費14億円が決まりましたが、このままでは絵に描いた餅です。手続きの簡素化、要件の緩和、平易な要綱策定など、果断で迅速な対応が喫緊の課題となっております。

 当然ながら、レントゲンや心電計が損壊しながらも、流出しなかった建物を利用して診療を再開された医療機関も、新たに仮設診療所を建設した医療機関も、同列に「支援」することが地域医療にとっては肝要です。

 尚、町の復旧、産業・雇用の確保に向けた支援、急峻な沿岸部の山々の地形を無視した「高台を削って」との悠長な居住政策案の転換及び実行性のある「住まい」の確保なども、医療機関から指摘がなされております。

 ついては、以下の点について早急な実行を要望いたします。

 

 

1.大震災により全半壊した医療機関に関し、仮設診療所および損壊自院を利用した診療再開に対し、再開時期を問わずに、国から助成金・補助金を支給すること。その際、被災事情を踏まえ、極力「使い勝手のいい」仕組みとすること。

2.課長補佐級の医系技官、事務官を被災各地に滞在派遣し現地医療機関の要望を聴取すること。

3.町なくして医療もない。被災地の復旧、被災者の日常の回復に全力をあげること。

以 上


2011年5月19日