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歯科部会長談話 「歯科医療への信頼を裏切る指導医療官と日歯元専務理事による贈収賄事件に抗議する」

 歯科医療への信頼を裏切る

指導医療官と日歯元専務理事による贈収賄事件に抗議する

 

神奈川県保険医協会

歯科部会長  馬場 一郎


 元東京社会保険事務局の指導医療官、佐藤 春海容疑者を収賄の疑いで、日歯元専務理事の内山 文博容疑者と東京歯科大学同窓会副会長の大友 好容疑者が贈賄容疑で捜査当局に逮捕された。

新聞の報道によると、佐藤指導医療官は東京歯科大学の同窓会メンバーが参加する勉強会で、社会保険事務局による指導や監査への対処法を教えるなどした見返りに、2002年11月から2005年7月の間に、内山、大友両容疑者から現金2百数十万円を受け取った疑いが持たれている。

 更に佐藤指導医療官は1994年に同大同窓会から推薦を受け、指導医療官に採用された経緯もあり、任官直後から毎年100万円から200万円が同窓会側から渡され、総額では1000万円を超える額が提供された疑惑も指摘されている。

 

 日本歯科医師会をめぐっては2004年に中医協委員だった元社会保険庁長官に対する贈賄容疑で元会長が逮捕された事件。日歯の政治団体が自民党旧橋本派へ働きかけた、1億円ヤミ献金事件など公益法人として行政と政治にかかわる姿勢が強く批判されてきた。こうした中で、歯科界をリードしていくべき日歯のしかも専務理事という要職にある人間が、黒い癒着にまみれたという事実を日本歯科医師会は重く受けとめ、これを機に国民、医療担当者、全てに事実を知らせる努力を行う事を要求する。

 

 過去、県内でも指導医療官を巡る疑惑が報道された事もあり、今回の事件が大学同窓会を舞台にしたとはいえ、指導、監査に絶大な権限をもつ指導医療官が任官直後から特定の団体に便宜を図っていたことを考えると行政ぐるみの癒着を指摘せざるを得ない。更に長期にこうした関係を許していた、社会保険庁・厚生労働省の監督責任は重大である。

 

 歯科医療を取巻く現状は、過去3回にわたる診療報酬のマイナス改定により歯科医療担当者はかってない困難に直面している。また、県民の多くは窓口負担の増大により必要な歯科医療を受けられない状況が生まれている。歯科保険医療は崩壊寸前にある。神奈川県保険医協会歯科部会は困難な状況の中、保険で良い歯科医療を実現するため活動を進めてきた。今回の贈収賄事件は歯科医療の充実を願う多くの歯科医師の期待を裏切るものであり怒りを禁じえない。

 

 我々は歯科医療担当者として今回の贈収賄事件の原因も含め真摯に受け止め、今後も保険で良い歯科医療を実現するため、必要な診療報酬の引き上げを強く求め、医療担当者と患者、県民の協力のもとに運動を強力に進めていく決意である。

2007年5月18日